こんにちは。
先日千葉県のディズニーリゾート内にある「舞浜アンフィシアター」に
イベントのロケハンに訪れました。
このホールは当初「シルク・ドゥ・ソレイユシアター東京」としてオープンし、
ZEDというタイトルの公演を行っていました。
その後、紆余曲折あってシルクは撤退し新たに「舞浜アンフィシアター」と名を変え
多目的ホールとして企業を中心に多く利用されているようです。
常設小屋としては日本ではほとんど見かける事がない特殊な客席レイアウトと
豊富な舞台機構が備わっており、斬新な登場演出や注目度の高いスピーチなどが
容易に実現できる構造になっています。
ただ、元々が作品ありきで設計されているため、
当然ですが演出としてはワンパターンになりがちになるところが
プランをする側にとってはアイデアが試されるのではないでしょうか。
今回は企業のモチベーションアップ施策を目的としたイベントのための下見で、
幅20mを超えるワイドスクリーンの使い方や円形リフトでの登場演出を中心に、
客席からの見え方などを細かくチェックさせて頂きました。
下見までは提供されているCADデータで平面図を書き、
そこから3Dデータを追加してパースまで仕上げていたせいもあってか、
現実でもほぼイメージどおりの空間構造になっていました。
私は仕事柄これまでに多くの劇場を見てきましたが、
前述の通りの特殊さゆえに興味深く隅々まで見させてもらいました。
ここだけに限らず、最近の劇場はコンピュータ制御が進み
制作者の負担を減らしながら演出の幅を大きく広げています。
ただ、観る方の目も技術の進歩とともに同様に肥えてきますので、
演出の根底にある感性の部分がしっかりしないと、
先端技術だけに頼った「ごまかし」では簡単に飽きられてしまうかも知れませんね。